ミニツアーは終わりましたが、今日は大宮の鉄道博物館に末っ子とふたりで来てます。もう電車まみれ。

昨日のブルーノート東京、そして一昨日の名古屋ブルーノートには満場のお客様に盛り上げていただきまして、本当に嬉しかったです。ありがとうございました!

ラバジェンの「メリディオナル」ピアソラの「ビジェギータ」モーレスの「軍靴の響き」等々…お陰様で思い切った演奏ができました。弾きながら「トラディショナルなスタイルのタンゴはやっぱりいいなぁ…」と感じ入ってました。
年がら年中11人編成のオルケスタ・ティピカをやるっていうのは色んな意味でトゥーマッチだと思いますけど、やっぱりタンゴという以上は時々はやるべきだと思うし、タンゴに興味ある音楽ファンには必ず体験して欲しい音楽スタイルだと思いますね。
昨年と今年は世界が認めた天才ピアソラの生誕90年と没後20年の記念イヤーでした。だからこそ思うんですが「ピアソラ以前のタンゴに値打ちなし」という主旨のことを方々でお書きになっている一部の評論家や作曲家の先生方には、ぜひ今回のツアーのようなお客様の盛り上がりをご覧いただきたいですね。ピアソラが天才なのは誰しもわかっていることですが、だからといって彼以外のタンゴの全てが本当に先生方のおっしゃるように「所詮タンゴ」であり「ピアソラでも何でもない退屈なタンゴ」と言えるのかどうか。ピアソラ没後20年の記念の年にそこのところを実際に見て聴いて、お客様の反応も確かめてからご判断いただくのは決して無意味じゃないと思うんですが。
何度ライヴを観ても「所詮タンゴ」に聞こえて、何度CDを聴いても「ダンスの伴奏に過ぎない」と感じられるならそれはそれで結構ですが、観ない、聴かない、アーティストの名前も曲の題名も知らない状態で「天才ピアソラと退屈な古いタンゴ」という図式でピアソラを語ることが評論といえるんでしょうか?
文句を言ってるのではありません。没後20年の記念の年にそこを考えていただくだけで有意義かな、と昔ながらのオルケスタ・ティピカ編成で演奏しながら思ったんです。
札幌公演の様子はかみさんのブログをご覧ください。
http://kurovl.exblog.jp/